自然豊かな箱根の情景と出会う芦ノ湖東岸ハイキング

今回のハイキングの出発地点は元箱根港。箱根湯本駅から箱根登山バスで約32分のところにあり、箱根海賊船が停泊する港のひとつです。バスを降りると大きな第一鳥居があり、その向こうには堂々とした箱根の山並みや丘に立つ旅館が見えます。ふもとには土産物屋や飲食店などが立ち並び、観光地らしい活気のある非日常感に心躍ります。

バスを降りたら、目の前にきらめく芦ノ湖のほとりへ。箱根神社の水中鳥居と芦ノ湖に浮かぶ海賊船、奥に見える富士山を同じ画角に収めるカットは、芦ノ湖でしか撮れません。ぜひカメラにおさめましょう。湖と車道の間には、箱根神社に続く遊歩道があるので、キラキラと輝く湖面を眺めながらゆっくりと歩きましょう。

元箱根港から箱根神社までは、徒歩約15分の道のりです。杉の大木が並ぶ境内は、木漏れ日がゆらめく神秘的な雰囲気。関東総鎮守である箱根神社は、心願成就や縁結びなどにご利益のあるパワースポットとしても知られています。

水中から伸びる「平和の鳥居」も必見。箱根屈指のフォトジェニックなスポットで、芦ノ湖と空の青色に、鳥居の朱色が映えます。本殿の横にある九頭龍神社新宮では、九つの頭を持つ龍神様から、ご利益たっぷりの御神水を汲むことができます。女性やカップルに人気のお土産は、ペアで持てる「縁結び御守」。駐車場付近のお札所でいただけます。

湖畔をさらに進むと、徒歩約30分で箱根園に到着。涼しい風が吹く広々とした空間は、思わず深呼吸したくなる清々しさ。ほのぼのとした雰囲気の園内には、ベンチや体験コーナー、レストランなど複数の施設があります。箱根のお土産や寄木細工も販売されているので、大切な人への贈り物を選ぶのもいいですね。

時間に余裕があれば、約450種の魚を見られる箱根園水族館や、芦ノ湖の水面を走る水陸両用のNINJA BUS、空中散歩が楽しめる駒ヶ岳ロープウェーを体験するのもおすすめです。

箱根園から徒歩約20分のところにある箱根九頭龍の森までの一本道は「セラピーロード」と名付けられています。左右に木々が広がり、葉擦れの音や鳥の声を心地よく感じます。元箱根港や箱根神社付近より人通りがグッと減るため、静かな森林浴を満喫できます。進行方向左手には芦ノ湖や西岸方向の山並みが視界いっぱいに広がります。箱根九頭龍の森入り口を少し過ぎると、後ろにのけぞってしまうほど背の高い杉がずらり。適度に差し込む木漏れ日と水気を帯びた湖畔の涼しさで、心がほっと落ち着きます。時折自転車が通るため、前方に注意して歩きましょう。

湖畔歩きの終着点、桃源台港に到着。頑張って歩いたご褒美に、湖や箱根海賊船が見渡せる桃源台ビューレストランでお昼ごはんをとりましょう。人気メニューは、御殿場産の鶏卵とコシヒカリを使用した「ふわとろオムライス」（税込1,298円）です。とろけるような口当たりの卵の上にはデミグラスソース、中にはトマトソースがたっぷりで、濃厚な味わい。ハイキングの疲れも癒されます。朝霧高原ヨーグル豚を使用した「特選豚のカツカレー」（税込1,408円）や「特選豚のジンジャーソティー」（ライス付き 税込1,540円）も多くの人が注文するおすすめメニュー。ボリューム満点の食事を堪能して、エネルギーチャージしましょう。（※予告なくメニューを変更する場合がございます）

ランチでお腹を満たしたら、箱根ロープウェイに乗って大涌谷へ。桃源台駅からは約20分間、大迫力の空中散歩が満喫できます。大涌谷駅に着いたら散策開始！もくもくと立ち込める煙やむき出しの山肌、硫黄の香りがかもし出す独特の雰囲気を味わいましょう。よく晴れた日には、箱根外輪山の奥に富士山も見られます。

大涌谷くろたまご館周辺の展望スポットからは、噴気孔から立ち上る白煙や熱気、ゴツゴツとした岩や赤茶色の土が露わになった山肌など、火山特有の荒々しい姿を近くで見られます。きつい登山をせずに、火山活動の様子を間近で見られる場所は全国的にも貴重。心ゆくまで絶景を堪能してください。名物の黒たまごを味わうのも忘れずに。温泉池と天然の蒸し器でじっくり作られた黒たまごはうま味が強く、鼻に抜ける風味が芳醇。ハイキング後のタンパク質補給としてもぴったりです。

帰りは、桃源台に向かい、箱根海賊船で元箱根港に戻るもよし、箱根登山ケーブルカーへの乗り換えができる「早雲山駅」まで足を伸ばすもよし。スケジュールによって自由にアレンジできるのは、交通機関が充実している箱根ならでは。仲間と話し合って最後までハイキング旅を満喫してください。