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箱根登山電車 箱根登山ケーブルカー

山間を力強く走り、
四季も楽しめる

箱根湯本から強羅までの8.9kmを約40分かけて山間を走る日本で有数の本格的な山岳鉄道。1919年開業の歴史ある電車で、粘着式鉄道では最も急勾配となる80‰(パーミル)の勾配をのぼる姿は圧巻。鉄道好きにはたまらないスイッチバックも特徴です。

見所1

スイッチバック

山の傾面を登るためスイッチバック方式をとり入れてジグザグに登ります。スイッチバックは出山信号場、大平台駅、上大平台信号場の3ヶ所で行ない、そこでは運転士と車掌が入れ替わります。(写真は大平台駅)

見所2

乗務員の車両移動

スイッチバックで車両の進行方向が逆向きになるため、運転士と車掌が入れ替わります。出山信号場と上大平台信号場のスイッチバックでは、お客さまの乗降はできません。

見所3

出山鉄橋

この鉄橋は登山電車敷設工事のなかでも最大の難関でした。橋梁架設をするには非常に困難な地形のため、川床から架設部まで43もの足場が組まれて工事が行われました。山の中にかかるこの橋は箱根登山鉄道の名所です。通過は一瞬ですのでお見逃しなく。

見所4

三線軌道

「三線軌道」とは、3本のレールを敷き、軌道幅の違う2種類の電車を走らせる線路の敷き方です。広い方を登山電車が(標準軌)、狭い方を小田急電車(狭軌)が走ります。(1本は共用レール)

見所5

銭洗弁天
(塔ノ沢駅)

塔ノ沢駅のホームには銭洗弁天が祀られており、ホームから直接参拝できます。地元の芸者衆の参拝も多く、ご利益も多いと評判です。一度は立ち寄ってみたいところです。

あじさい電車  Hydragea Train

箱根登山鉄道沿線のあじさいは、6月中旬頃から開花の時期を迎えます。このあじさいの咲く時期の箱根登山電車は”あじさい電車”の愛称で親しまれています。

路線図

急傾斜を力強く駆け上る

強羅〜早雲山間の標高差209m、1.2kmを約10分で結んでいます。開業は大正10年(1921年)です。現在運行しているのは2020年3月にデビューした5代目のケーブルカーで、箱根の景色に調和するシンプルなデザインとなっています。箱根登山ケーブルカーの車両は2両編成で車内は傾斜に合わせた階段状となっており、各車両の行き来ができることが特徴です。

見所1

ケーブルカーが行き違いの時、
同じ側を通るわけ

ケーブルカーの行違い所のポイント(分岐器)は一般の鉄道とは構造が異なります。ケーブルカーのポイントは(図1参照)のように外側のレールには切れ目がありませんが、内側のレールにはロープを通すための切れ目があります。このポイントに対応するために車輪も一般の鉄道とは大きく異なった形態となっています。その形態とは(図2参照)に示すように溝車輪と平車輪が左右一対に配置され、一般の鉄道のように左右の車輪は車軸によって結ばれることはなく、それぞれ独立して懸架されております。さらに走行用のレールとレールの間にはワイヤーロープを支えるための誘導滑車が取り付けられております。
01編成(ケ11-ケ21)は早雲山駅側に向かって右側の車輪が溝車輪、左側が平車輪です。
したがって02編成(ケ12-ケ22)は早雲山駅側に向かって右側の車輪が平車輪、左側が溝車輪です。
01編成(ケ11-ケ21)、02編成(ケ12-ケ22)のいずれも早雲山駅に向かって外側の切れ目のないレールを溝車輪がはさみ込み、内側の平車輪はレールの上を転がりながら走りますので行違い所では常に同じ側を走ることになります。因みに01編成は早雲山駅に向かって右側を02編成は左側を走ります。なお、平車輪はレールの切れ目を通過するため平らになっております。

見所2

ケーブルカーの
ブレーキの仕組み

ケーブルカーのブレーキ装置には、自動ブレーキと留置ブレーキの2種類があります。自動ブレーキはギーセライべルン方式です。このブレーキ方式は車輪の回転力によってブレーキキャリパを広げてブレーキシューでレールの頭部を挟み込んでブレーキをかけます。(図3参照)留置ブレーキは油圧によりブレーキキャリパにくさびを挿入して自動ブレーキ同様にブレーキをかけます。

見所3

早雲山駅と
巻上装置の構造

早雲山駅は山上にあって、いわばケーブルカーの心臓部に当たるところです。運転装置をはじめとして巻上機などが設置されているところです。巻上装置は(図4参照)のように滑車、減速機、等速機、モータ、制御装置、ブレーキ装置の各機器によって構成されております。制御装置によりモータを制御回転させ、減速機で運転速度(毎秒3.2メートル)まで回転を下げ、滑車を回します。その滑車にワイヤーロープを巻き付け、ロープの移動により車両の上下運転を行います。 ※等速機は主・副モータの切替用歯車箱