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特集

特集|2020.11.19

箱根を支えるプロの想い 交通機関の感染拡大予防対策とおもてなし

ISSUE

令和2(2020)年10月13日(火)にNHKで放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』をご覧になりましたか?「箱根登山バス」の運転手である大森透(おおもりとおる)さんの素顔に迫る内容に、心を打たれた方も多いのではないでしょうか。「箱根登山バス」に限らず、箱根の移動を支える交通機関は、このコロナ禍のなかでも訪れた観光客を安全に目的地に案内するために、さまざまな取り組みを行っています。今回は、小田急箱根グループの「箱根登山バス」「箱根登山電車」「箱根ロープウェイ」「箱根海賊船」で実施されている、箱根を安全に運行するための取り組みや、利用者に安心してもらうための心遣いなどを取材しました。また、実際に働いている運転士、駅長、船長へお伺いした仕事に対する想いや、普段心掛けていることなども併せてご紹介します。箱根を訪れる際は、利用する交通機関のさまざまな“おもてなし”にも注目してみてはいかがでしょうか。



道路や天候に合わせた心遣い
「箱根登山バス」

小田原・関本・湯河原から箱根周辺までを走る「箱根登山バス」。近隣エリアに住む人から観光客まで、年間約900万人を超える利⽤者の交通を支えています。運転士が出勤してまず行うのは、アルコールチェック。また、その日に担当する路線、ダイヤの組み合わせ、天候などを確認します。それが終わると、運行前の車体の点検。スイッチ類や座席に不備はないか、エンジンやタイヤに異常はないかなど隅々まで点検し、最後に出勤点呼が運行管理者によって行われてから運行を開始します。急カーブや急坂が多い箱根の山道を走るには、ハンドル操作や繊細なアクセル、カーブやブレーキのポイントなど、高い運転技術が求められます。利用者が乗り物酔いしないよう揺れを軽減するために配慮されているのだそうです。雨の日は滑りやすい箇所を休憩中にこまめに拭いたり、足元の注意を促す車内アナウンスをするなどの気遣いを忘れません。営業所には24時間体制で1〜2名が勤務しており、運転士の出勤や退勤点呼、ダイヤの作成などが行われています。ダイヤが乱れたときの運行調整など、運転士と無線で連絡をとりながら指示を出す大事な役割を担っています。案内所は主に乗り換え案内や定期、箱根フリーパスの販売など利用者の窓口となっており、丁寧な対応が評判です。また、スムーズな運行を実現するため、桃源台や元箱根などさまざまな交通機関が集まるターミナルでは、小田急箱根グループの各交通会社と渋滞情報や運行情報などを密に共有しあっているのだそうです。

箱根登山バス 主任運転士・岡本さんからのメッセージ


バス停留所に停車するときは、特にお待ちのお客さまやお降りのお客さまをしっかりと見ることを意識しています。高齢者の方だったり大きな荷物をお持ちの方、子ども連れの方、会社勤めの方…それぞれ注意すべきところが違います。いろいろな客層の方がいるのは、観光地と市街地、どちらも走る箱根登山バスならではの面白いところでもあります。また、お客さまが安心してご利用できるよう事前準備や点検は毎日怠らないようにしています。「安全にお客さまを目的地まで送り届ける」という不変のゴールに向け、逆算して必要なことをイメージして業務に取り組むことを心がけています。

箱根登山バス・主任運転士
岡本さん



箱根登山バスが実施する新型コロナウイルス感染拡大防止対策

箱根登山バスの案内所では、飛沫防止のビニールシートや消毒液が設置されています。車両では車内を定期的に消毒するほか、最前列の座席の使用中止、運転席に飛沫防止のビニールシートの設置、定期的な換気などが行われています。また、従業員の検温やマスク着用、手洗い、アルコール消毒も徹底されています。

利用者への細かな配慮がうれしい
「箱根登山電車」

小田原駅〜強羅駅までの約15kmを結ぶ「箱根登山電車」は、箱根観光において欠かせない交通機関。明治21(1888)年10月1日(月)より運行が開始され、現在では年間約800万人が利用します。山の斜面を登るために、車両の進行方向を前後に変えながら進む「スイッチバック方式」や、車窓から見渡せる四季折々の景色が見どころです。現在25台ある車両は、28名の運転士とその他の社員によって安全な運行が確保されています。毎朝運行前に行われる出庫整備・点検では、電子機器、制動試験、起動試験、方向幕、足回り、車載品、扉など、さまざまな動作に異常がないかを確認します。運行中も、車掌は車両とホーム間の段差の注意を促す車内アナウンスをしたり、駅務は箱根山内の乗り換えや運賃などをいつでも説明できるよう地図を持ち歩いたりなど、利用者への細やかな配慮を忘れません。また、小田急箱根グループ内での情報共有も随時行われています。各交通機関の運休情報をはじめ、箱根の人気スポットである「大涌谷」から、その日富士山が見渡せるかなどの観光情報まで連携されるのだとか。利用者が安心して気持ちよく乗車できるように、さまざまな工夫がされています。

箱根登山電車・運転士
前原さんからのメッセージ


箱根湯本駅~強羅駅間を走る箱根登山電車においては、お客さまの乗車が多い場合など車両に荷重がかかることも。1000形~3000形と呼ばれる車形においてはブレーキ操作をした際、制動力を自動で計算しブレーキの効き具合を調整・補助してくれる機能が備えられていますが、100形と呼ばれる古い車形においては、制動力の強弱やブレーキを運転士の感覚で操作します。経験や勘が非常に求められます。第二の故郷のように想う箱根を安全運行をするために、ひとつひとつの作業を慎重に実施するよう心掛けています。

箱根登山電車・運転士
前原さん



箱根登山電車が実施している新型コロナウイルス感染拡大防止対策

箱根登山電車では、5つの観点での対策が実施されています。1つめは「密閉」対策。車内の換気を呼びかけるアナウンスを流すほか、係員が窓を開け、換気を行います。2つめは「密集」対策。HPや駅構内、車内アナウンスなどで主催イベントの中止や延期が告知されています。3つめは「密接」対策。利用者へ可能な限りマスクの着用や咳エチケットなどを呼びかけるほか、窓口には飛沫防止対策のアクリル板やビニールカーテンが設置されています。4つめは「消毒」対策。全駅の券売機画面や手すりの消毒、車内の消毒が定期的に行われています。5つめは「係員」対策。全駅係員、全乗務員は勤務中のマスクの着用、出勤前の検温、手洗い、うがいを徹底しています。





強羅駅〜早雲山方面は「箱根登山ケーブルカー」に乗り換えよう





大正10(1921)年に下強羅駅(現在の強羅駅)〜上強羅駅(現在の早雲山駅)間に開業した「箱根登山ケーブルカー」。強羅駅と早雲山駅を結ぶ急斜面を一直線で走ります。開放感のある大きな車窓からは、箱根の四季折々の景色が見渡せます。




細やかな情報共有が利用者の心地よさに
「箱根ロープウェイ」

年間約200万人が利用する「箱根ロープウェイ」は、桃源台駅・姥子駅・大涌谷駅・早雲山駅の4つの駅を結ぶ役割を担っています。昭和35(1960)年9月より運行を開始し、今年で全線開通60周年を迎えました。現業長は、各駅全体を管理する駅長が3名、運行を管理する運転司令所長が1名、技術関係を確認する技術区長が1名の、全5名。運転司令所長はその日の気象情報を随時収集し、速度変更や運行実施の可否を判断し、指示します。駅長は主に利用者の出札管理から駅やゴンドラの設備管理まで、幅広く管轄。駅の設備点検は月1回の定期点検のほか、営業前・営業中・営業終了後の1日計3回目視での点検が必ず行われており、異常がないかこまめに確認しています。また、忘れ物に対する細やかな対応も利用者から評判です。申し出があった場合はゴンドラの中を一台ずつ確認し、すべての駅で捜索。どこの駅にどんな忘れ物があったのかを1つのファイルで確認できるシステムが導入されていることにより、スムーズな対応に繋がっています。小田急箱根グループ内の交通各社との連携も徹底されており、たとえば箱根ロープウェイ・箱根海賊船・箱根登山バスの交通結節点である「桃源台駅」では、さまざまな情報が共有されています。車椅子の利用者が箱根海賊船を下船後、箱根ロープウェイに乗車する場合には係員が迎えに行くなど、安心して利用してもらうためのおもてなしが心がけられています。

箱根ロープウェイ
大涌谷駅長・渡邊さん


平成27(2015)年に大涌谷の噴火を経験して、自然の恩恵をいただいているなかでも“自然の脅威”というものが間近にあることが分かりました。そして、しっかりと正しい情報を発信することが大事だと再認識しました。また、コロナ禍におけるニューノーマルが提唱される時代、3密を回避することが今後当たり前になっていくことが想定されます。ひきつづき感染拡大防止対策をしっかりと行い安全・安心に徹し、たくさんの人に箱根に来ていただきたいです。箱根の有名観光スポットである「大涌谷駅」の駅長として、箱根の魅力を訪れた方々に伝えていけたらと思います。

箱根ロープウェイ・大涌谷駅長
渡邊さん



箱根ロープウェイが実施している新型コロナウイルス感染拡大防止対策

箱根ロープウェイでは、乗り場や出札口で利用者にマスクの着用をお願いしています。また、通常ゴンドラは18名乗りですが、車内の密を避けるために現在12名での乗車の案内がされています。ゴンドラの車内は2時間に1回実施する消毒に加え、利用者がよく触れる手すりなどは適時消毒されています。そのほか、切符売り場では飛沫感染予防対策としてビニールシートの設置、駅舎内の手すりの適時消毒、利用者へソーシャルディスタンスを保つアナウンスなども行なわれています。

天気や風向きを考慮した操船が安心・安全を保つ
「箱根海賊船」

芦ノ湖上を運航する「箱根海賊船」は、箱根町港・元箱根港・桃源台港の3つの港を結びます。昭和25(1950)年6月21日の創業当初は、現在の海賊船ではなく「乙姫丸」という小型船が運航していました。その後、初代海賊船「パイオニア」の運航が開始されたのは昭和39(1964)年6月28日。現在では「ロワイヤルⅡ」「ビクトリー」「クイーン芦ノ湖」の3隻が運航し、年間100万人以上が利用しています。各船の運航を支えるのは、船長1名、機関長1名、乗務員2名の計4名。それぞれエンジンの仕組みが異なる3種の海賊船は、その操船も変わります。そのため、各船の乗務員は専属です。船長は毎朝必ず天気図を確認してから、その日の操船を調整。箱根の風は特殊で風向きが変わりやすいため、さまざまな気候下でどのような風が吹くのかを判断し、状況にあわせて操船していきます。特に風が強い日は、船が流されてしまうことも。その際に桟橋へ着けるテクニックは豊富な経験が必要となるため、普段から“風を読む”ことに意識を向けているのだそうです。毎朝船の固縛を解いたあとは、救命具や消火器や消火栓の点検、エレベーターの動作確認など異常がないことを乗務員がしっかりとチェック。出航後は船長から船内アナウンスで救命胴衣や注意事項などが放送されます。

箱根海賊船 ロワイヤルⅡ・船長
青木さんからのメッセージ


たくさんのお客さまが乗船するので、事故を起こしてはいけないという強い気持ちを常に持っています。朝から気合を入れて天気図を確認し、安全運行を心がけています。また、小田急箱根グループの繋がりも大切にしています。各社のサービスリーダーが定期的に集まり、実施中の取り組みを発表したり情報を共有しあうことで箱根の交通を支えています。

箱根海賊船
ロワイヤルⅡ・船長
青木さん



箱根海賊船が実施している新型コロナウイルス感染拡大防止対策

箱根海賊船では、旅客船事業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに則り、さまざまな対策が行われています。旅客定員数制限やダイヤ変更により密を回避するほか、ターミナル内では待機列へのフットシール設置、乗り場構内窓、扉解放による換気などを実施。船内では手すりなど各所の適時消毒、ショップカウンターにビニールシートや消毒液の設置なども行われています。従業員は出勤前の検温、マスクやフェイスガードや使い捨て手袋の着用、手洗い、アルコール消毒を徹底。また、利用者へのマスク着用や咳エチケット、手洗い、消毒などに加え、一定の距離を保つお願いを呼びかける船内アナウンスが実施されています。







※令和2(2020)年11月2日(月)時点の情報です。

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