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1月1日午前0時に打ち上げられる“新年奉祝花火”は、凛と引き締まった漆黒の空、湖面を華麗に染め上げながら、箱根山に訪れた新しい年を祝います。新年の扉が開いたばかりの箱根神社には、初詣に訪れる大勢の老若男女、善男善女の波は引きもきらず、静かに祈りを捧げます。さあ、あなたも今年の初詣は、箱根神社に出かけませんか? 箱根神社の歴史とスポットのいくつかをご案内しましょう。
『箱根神社』は、奈良時代の天平宝字元(757)年に、万巻上人によって創建されました。箱根山の霊場で厳しい修行を積んだ万巻上人は、『箱根神社』の御祭神・箱根大神(はこねのおおかみ)の御神託によって現在の場所に里宮を建て、箱根山信仰の礎を固めました。以来、1266年余。源頼朝、徳川家康など戦国武将たちにも崇敬された『箱根神社』は、開運厄除・心願成就・交通安全の御神徳で名高く、いまも人々の篤い信仰を集めています。
*箱根大神(はこねのおおかみ)
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の御三神の総称。
元箱根港そばの第一鳥居、元箱根町内はずれにある第二鳥居、箱根神社の入り口の第三鳥居、御社殿に続く正参道(石段)下の第四鳥居、正参道の長い石段を登り切った場所にある第五鳥居、そして、芦ノ湖の水中に立つ平和の鳥居など、箱根神社には多くの鳥居があります。『平和の鳥居』は、昭和27(1952)年に、上皇陛下の立太子礼と戦後の日本の独立に向けての講和条約締結を記念として建立されたものです。元箱根港方面から見る「芦ノ湖に浮かぶように見える赤い鳥居と霊峰・富士山」は、箱根を象徴する風景の一つとなっています。
雑踏事故防止のため、令和6(2024)年12月28日(土)夕方~令和7(2025)年2月9日(日)まで平和の鳥居周辺は立ち入り禁止です。
SPOT箱根神社
かつて、芦ノ湖には毒龍が棲み里人たちを苦しめていました。箱根山に入峰し修行中の万巻上人は、箱根大神の霊力を授かって毒龍を調伏し、芦ノ湖の守護神・九頭龍大神として神社にお祀りしました。それが『九頭龍神社』の由来です。九頭龍大神は、開運をはじめ、金運、商売繁盛、縁結びの神様として信仰を集めています。芦ノ湖畔の箱根九頭龍の森内に鎮まる「九頭龍神社本宮」だけでなく、平成12(2000)年に、さらに多くの人がお参りしやすいようにと、箱根神社御本殿の横に「九頭龍神社新宮」が建立され、こちらにも参拝者が絶えません。
SPOT九頭龍神社 新宮
「九頭龍神社新宮」前にある「龍神水」は、箱根山の豊かな水脈から湧き出る霊水であり、口をすすぐと、一切の不浄が洗い清められ、持ち帰って家の神棚に供えれば、家内も清められるということです。なお、龍神水は無料で自由に汲むことができます。容器のご用意がない方は、お札所でペットボトル(1本100円)を受けることができます。
※令和6(2024)年12月25日時点の情報です。
箱根滞在中に位置情報を利用し、
周辺にあるスポットを見つけることができます。