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特集|2020.08.18

箱根登山鉄道の歴史&魅力に迫る

ISSUE

令和元(2019)年10月に発生した「令和元年東日本台風(台風19号)」の被害により約1年間運休していた箱根登山電車が、令和2(2020)年7月23日、ついに全線で運転再開されます。今回は、箱根登山電車の運転再開を記念して、昭和中期の箱根湯本駅やレトロ感満載の箱根登山ケーブルカーの写真などを紹介します。当時の写真と現在の写真を比較しながら、箱根登山鉄道の歴史を振り返りましょう。

台風被害を乗り越えた箱根登山電車

令和元(2019)年10月に発生した「令和元年東日本台風(台風19号)」の被害により約1年間運休していた箱根登山電車が、令和2(2020)年7月23日、ついに全線で運転再開されます。倒木や土砂崩れ、一部線路の流出など甚大な被害を受け、箱根湯本駅~強羅駅間の運休を余儀なくされていた箱根登山電車。沿線の方々の理解と協力を得て、当初予定していた時期よりも早く運転を再開することが決まったのだそうです。また、全線運転再開を記念して制作されたスペシャルムービー『ワクワクが、帰ってきた。』にも注目。映画「ソワレ」や「燦燦ーさんさんー」など数々の有名作品を手掛ける外山文治氏が監督を務めています。箱根登山電車に憧れ、運休から285日間、電車に乗れる日が来ることを願い続けた少年と、そんな彼を見守る祖父母・両親の優しい眼差しに彩られた心温まる物語です。

箱根湯本駅の今と昔

現在の箱根湯本駅(上)と小田急電鉄の車両が小田原~箱根湯本間に乗り入れを開始した昭和25(1950)年当時の箱根湯本駅の様子(下)。鉄道のデザインやホームの広さが全然ちがいますね。現在の箱根湯本駅は、コインロッカーやキャリーサービス、売店やエレベーターも設置され、箱根を訪れる観光客にとって、とても便利な駅になりました。

電気鉄道の到来

「箱根登山鉄道」の前身となる「小田原電気鉄道」が開業した明治33(1990)年のもので、酒匂の松林を電気鉄道が走っている様子。道を歩く人々がまだ着物を着ていますね。写真に写る電気鉄道の登場は、馬が鉄路の上の車を引く馬車鉄道が主流だった当時の人々にとって画期的なものでした。箱根地方に近代文化をもたらす重要な出来事だったと言われています。

日本で2番目に開業したケーブルカー

箱根登山鉄道のケーブルカーは、 大正10(大正1921)年に下強羅(現在の強羅)-上強羅(現在の早雲山)間に開業しました。その後、関東大震災や第二次世界大戦の影響で2度にわたり長期の運休を余儀なくされました。現在は、箱根ゴールデン・コースの交通機関として重要な役割を果たしています。開業当時(下)のケーブルカーは、オープンデッキで特等と並等に分かれていました。現在のケーブルカー(上)は、スイス製で観光路線にふさわしい大きな窓が設置されています。

箱根強羅公園の今と昔

箱根登山鉄道とゆかりの深い「箱根強羅公園」の現在(上)と、開園当時の様子(下)。噴水の形は違えど、当時の面影がいまも残っていますね。箱根強羅公園の開園は大正3(1914)年で、箱根登山鉄道の終点となる強羅駅周辺のシンボルとして考えられていました。噴水池を中心に左右対称な地割り構成が特徴で、当時、造園の第一人者と言われていた一色七五郎氏が設計しました。ちなみに現在「箱根クラフトハウス」がある場所には、開園当時プールがあったそうです。

開業当時から変わらないスイッチバック

箱根登山鉄道の名物とも言えるスイッチバック方式。山の斜面を登るために、車両を前後に移動させつつジグザグに進むこの方式は、開業当時から取り入れられてきました。そのころから出山信号場と大平台駅、さらに上大平台信号場の3箇所で行なっています。写真は、現在の上大平台信号場でのスイッチバックの様子と、開業当時に出山信号場で行われたスイッチバックの様子です。ちなみに、スイッチバックは車両の進行方向が逆向きになるため、運転士と車掌が入れ替わるのも特徴です。

早川橋梁の今と昔

写真提供:下田組

「早川橋梁」の現在(上)と建設中の様子(下)。「箱根登山鉄道」を開業するにあたって、もっとも困難を極めたのがこの「早川橋梁」の架設工事でした。秋になると周囲の山々が紅葉で真っ赤に染まる通称「出山の鉄橋」は架設の際、川床から架設部までが43mにも及び、足場組みを設置するだけでも大変な労力と日数がかかりました。建設中の写真は工事に関わった人たちが鉄橋に登って撮影したもので、足組がまだ残っていますね。「早川橋梁」は、現在も箱根観光名所の1つとして多くの観光客に親しまれています。







2020年7月13日時点の情報です。(一部、2018年7月27日時点の情報です。)

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