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4月になり、箱根にもすっかり春が訪れました。この時期から賑わいを見せるスポットといえば箱根湿生花園です。春の訪れを感じるために、たくさんの来場者が植物観察にやってきます。最近は、スマートフォンや一眼レフカメラを片手に、お気に入りの一枚を撮影しようと熱中する人も増えています。そこで今回は、箱根湿生花園でこの時期に撮影できる草花をピックアップ。園内の順路順に遭遇する草花を紹介しています。この記事を参考に、春の箱根湿生花園を散策してみてはいかがでしょうか。
サクラソウ科/開花時期:早春/原産地:ヨーロッパの低地~高地、アフリカ
ヨーロッパの牧場に多く咲く多年草で、別名「カウスリップ」。春には、中心部に橙色班がある黄色いハート形の花を9輪咲かせます。
ツツジ科/開花時期:春/原産地:朝鮮半島、中国北部
1668年に朝鮮から渡来した落葉低木です。4月~5月に大輪の花を咲かせることから「ツツジの女王」と呼ばれます。うすい桃色の花びらには芳香があります。欧米では、「ロイヤル・アザレア」と呼ばれます。
ツツジ科/開花時期:春/原産地:台湾
1年中、緑の葉をつける常緑樹の中でも、樹高がごく低い「常緑低木」に分類されるツツジの一種。春にきれいな花を咲かせます。暑さに強くシャクナゲ園芸種の台木用に大量生産されています。
マンサク科/開花時期:4月上旬~4月下旬/原産地:日本各地
近畿西部、石川、福井、岐阜の山林に生える落葉低木です。4月には2~3個の丸みのある黄白色の小花が花序になって、数多く下垂します。箱根の山には生息しない植物です。
ヒガンバナ科/開花時期:春/原産地:ヨーロッパ中南部
ヨーロッパに咲く球根植物。春に咲く花がスズランのようなので「スズランズイセン」とも呼ばれます。強健な植物で、栽培しやすいことでも知られている植物です。
ジンチョウゲ科/開花時期:3月中旬~4月中旬/原産地:中国
中国の中南部やヒマラヤ地方が原産の落葉低木。様々な環境に適応できるため、世界各国で見ることができます。春には、三つ叉に分かれた枝の先に黄色い花を咲かせます。また、皮は和紙の原料として用いられています。
ユリ科/開花時期:4月上旬~4月下旬/原産地:日本(北海道~九州)
北海道から本州は九州で見られる多年草。低地から山地の林に生えます。春には、赤紫の花びらを下向きに大きく広げながら咲かせます。
ジンチョウゲ科/開花時期:2月上旬~4月上旬/原産地:日本
北海道や本州の日本海側の山地に生える落葉小低木です。早春に黄色い花を咲かせます。6月ごろには葉を落としてしまうことから、「ナツボウズ」と呼ばれることもあります。
ヒサトイモ科/開花時期:4月上旬~5月下旬/原産地:北海道、本州(日本海側)
春に花が咲き、その後に葉が1メートルくらいまで伸びます。その葉が芭蕉に似ており、かつ水辺に生えることから「ミズバショウ」と呼ばれるようになりました。春の湿生花園の見どころのひとつ。
ツツジ科/開花時期:5月中旬~5月下旬/原産地:日本
日本の本州~九州にかけて、山地の湿原や二次林に生える落葉低木です。箱根では絶滅してしまったツツジ科の植物。例年5月にはきれいな赤い花を咲かせます。今年は見頃が早く、4月中旬ごろから花が咲き出す予想。
ユリ科/開花時期:4月中旬~5月上旬/原産地:北海道、九州
山地の湿った谷沿いの斜面や森林に生える多年草。ときに亜高山帯の雪に覆われた草原にも見られます。花の色は生育場所によって、淡紅色、紫色、白色と変化します。
ツツジ科/開花時期:2月下旬~4月下旬/原産地:中国雲南省、ヒマラヤ地域
早春にスズランのような小さな白い花を咲かせます。「馬酔木」と書いてアセビ。この木を食べた馬が中毒になってしびれてしまい、酔ったようになることからこの名がついたと言われています。
箱根滞在中に位置情報を利用し、
周辺にあるスポットを見つけることができます。