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泉質と入浴方法によって作用もさまざま。自分に合った温泉を見つけて、箱根で健康・美容アップをしよう!
ちょっと疲れたなあ、気分をリフレッシュしたいなあ、そんな時ゆったりくつろげる温泉旅行は、とても魅力的ですね。温泉は私たち日本人に古くから親しまれてきましたが、そもそも温泉ってなんでしょう?なぜ温泉に入ると、さまざまな作用があるのでしょう?
「温泉法」によると温泉とは“地中から湧き出る温水、鉱水及び水蒸気その他ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、温泉源から採取される時の温度が25度以上、または、指定成分など19の条件が1つ以上規定値に達しているもの、とされています。つまり、25度以上なら成分がなくても温泉、冷たくても成分が規定値に達していれば温泉と名のれるのです。
そもそも温泉に入るとなぜ気持ちが良くて、さまざまな効能があるのでしょう。「もちろん温泉には有効成分があるから」とイメージされますが、それ以外にも温泉はいろいろな要素が影響し合って、効果を得ることができます。
「温泉に行く」という行動により、日常を離れて気分転換することができます。 五感を刺激することで、脳内ホルモンのバランスが整い、ストレス解消につながります。自然に囲まれた温泉地での「きれいな景色」、「素敵な宿」、「美味しい食事」、「家族や友人との会話」などもリフレッシュにつながる大きな要因といえます。
温泉の泉質(成分)から得られるそれぞれの作用です。これは、「一般適応症」と「泉質別適応症」に分かれています。( 「一般適応症」と「泉質別適応症」 については、後ほど「泉質別特徴と効能(適応症)」でご紹介します。) これを“温泉ビューティ”に活用すれば、毛穴の汚れや古い角質をとる「クレンジング」作用や、シミ・くすみに効く「美白」作用、お肌ツルツルの「なめらか」作用、温泉成分が保湿パックの役割をする「しっとり」作用、さらに、「ダイエット」や「デトックス」「むくみ」解消や「アンチエイジング」など、温泉はさまざまな美容法に活用できます。
温泉分析書は温泉場の入口や脱衣所など、見やすいところに掲示することが義務づけられています。「泉質名」「泉質別適応症」「湧出地」など、どんな成分が詰まっているのかがわかる、まさに「温泉のカルテ」のようなものなので、入る前に必ずチェックしてみましょう。
例:小田急 ホテルはつはなの温泉分析書
温泉の“効能”と呼ばれるものは“適応症”と表現します。これから紹介するものは環境省が定める適応症で、温泉分析書にも掲げられているものです。
「一般適応症」はすべての泉質に共通する適応症で、単純温泉の効能は「一般適応症」にあたります。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、くじき、慢性消火器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
泉質 | 適応症 |
---|---|
単純温泉 | 一般適応症 |
塩化物泉(食塩泉) | きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病 |
炭酸水素塩泉 | きりきず、やけど、慢性皮膚病 |
硫酸塩泉 | 動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚炎 |
二酸化炭素泉(炭酸泉) | 高血圧症、動脈硬化症、きりきず、やけど |
含鉄泉 | 月経障害 |
硫黄泉 | 慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病、高血圧症(硫化水素型)、動脈硬化症(硫化水素型) |
酸性泉 | 慢性皮膚病 |
放射能泉 | 痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆のう炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病 |
すべての泉質に共通する禁忌症で、温泉入浴を控えたほうがいい症状です。 急性疾患(特に熱がある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、賢不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の患者、妊娠中(特に初期と末期)
温泉と美容の専門家として活躍する日本でただ1人の“温泉ビューティ研究家”。温泉旅が美肌、デトックス、老化対策など美容分野にどのようなサポートをもたらすかを研究、温泉の新しい魅力を提案して話題となる。ドイツで自然療法を学び、日本人初の「気候療法士」の研修課程を修了、五感で楽しむ「温泉セラピー」プログラムを提唱する。人気雑誌の温泉連載や、テレビ、ラジオなどメディアにも多数出演、全国各地で講演も行っている。
著書:「温泉ビューティ」(グリーンキャット)
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